遺留分について(その1)

遺留分について(その1)

 遺言では,原則として,自分の財産を自由に処分することができますが,兄弟姉妹を除く法定相続人には,遺言をもってしても減らしたりゼロにすることのできない最低限の取り分があります。これを遺留分といいます。
 
 この遺留分の制度は,相続人の生活保障のために法律上認められているものです。例えば,「次男には財産を一切相続させない」という遺言をしたとしても,次男には遺留分にあたる額の取り分が保障されます。
 
 遺留分の割合は,配偶者と子は2分の1,直系尊属のみの場合は3分の1,兄妹姉妹はなし,と定められています。
 
 遺留分が問題となるのは,ある相続人に遺留分より少ない財産しか残さないとの内容の遺言がなされた場合です。この場合,その相続人は遺留分を侵害されたことになり,多めに財産を受けた相続人や受贈者に対し,侵害された遺留分を自分に渡すよう請求することができます(これを「遺留分減殺請求」といいます。)。
 
 遺留分減殺請求をするかどうかは,遺留分を侵害された相続人が決めることであり,請求しないこともできます。請求できる期間は,遺言者の死亡及び遺留分を侵害する遺言があることを知った時から1年となっており,この期間内に請求しなかった場合には遺留分を侵害する内容の遺言が確定することになります。
 
 遺留分減殺請求をする場合,上記期間内に,多めに財産を受けた相続人や受贈者に対し,遺留分を請求する意思を伝える必要がありますが,後日,請求する意思を伝えたかどうかが争いになることを防ぐため,内容証明郵便で伝えることが多いです。
 
 遺留分を請求しても,多めに財産を受けた相続人や受贈者がすんなり応じない場合もあり,その場合,まずは話し合いになりますが,話し合いによっても解決しない場合には,調停や裁判等の手続きによることになります。
 
(その2)へつづく
 

この記事の著者

柴田良

弁護士

柴田良

以前勤務していた自動車販売会社では約6年間、営業職としてさまざまな立場の方と日々接してきました。この経験を生かして、相続に関するお悩みについても依頼者の方の立場に立ち親身になって考えていきたいと思っております。お気軽にご相談下さい。

札幌 税理士法人ノースブレーン

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