調停委員とは?

遺産分割の方法について協議(裁判所等を使わない話し合い)でまとまらない場合には、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることになります。

調停が開かれると、家事審判官と呼ばれる方と、2名の調停委員とで構成される家事調停委員会によって進められることになります。

実務上、調停の進行は主にこの2名の調停委員が行うことになり、調停委員の力量というのが非常に重要になります。

では、この調停委員さんは、どのような方なのでしょうか。

個人的に興味があったので、調べてみました。

まず、調停委員の任命にあたっては、「民事調停委員及び家事調停委員規則」というものがあり、これにより決められています。

この1条をみると、調停委員は「弁護士となる資格を有する者、民事若しくは家事の紛争の解決に有用な専門的知識経験を有する者又は社会生活の上で豊富な知識経験を有する者で、人格識見の高い年齢40年以上70年未満のものの中から、最高裁判所が任命する」となっています。ただし、特に必要があれば40歳以上70歳未満という制限はなくなります。

弁護士はわかりやすいとして、その他の条件はとても漠然としていますが、広く採用される可能生のある裁量の余地の大きな基準であることはわかります。

実際に、調停員は様々なバックグラウンドをもつ方々によって成り立っています。

調べてみると、調停委員は他薦が多いらしく、着任中の調停員や各種団体等が推薦を行い、決められているようです。

そして、実際には現役バリバリの弁護士や専門的知識を有する方が、相当な時間を割かれる調停委員を引き受けるケースは少ないと思われ、その多くは一般の方、それも退職等をした65歳以上の方が多くなります。

調停委員は当然に専門的知識を有するものということで任命されているわけですので、当然に新しい知識等も有していなければなりません。ところが、調停をすると、少し新しい法律改正の知識や、実務上当然とされる知識等を有していない調停委員さんがいるケースも見受けられます。

当事者にとって一生を左右する調停であるのに、十分な知識を有しない調停委員が進行をすることで、不適切な結果がもたらされてしまうことも考えられる以上、調停委員の選別、任命にはもう少し明確な基準を設けるべきではないかな、と思ってしまいます。

もちろん、十分な知識を有しながら、それをとてもうまく有効に利用し、解決へと導くことのできる素晴らしい調停委員さんもたくさんいて、そのような場合には、弁護士を代理人につけずに当事者のみで調停を行っても、安心して調停手続きを進められることができると思います。

調停を起こされるみなさんは、自らの調停手続きの際に、どのような方が調停委員に選ばれるのかをしっかりと見定めることをお勧めいたします。

塚谷


この記事の著者

塚谷翔

弁護士

塚谷翔

相続は、親族間の問題であるからこそ根深い対立を招きがちです。早い段階で専門家に依頼することが重要です。迷ったら是非一度相談してください。私は、サッカーと映画鑑賞をこよなく愛しており、映画の評論をしちゃうような弁護士を目指しています。

札幌 税理士法人ノースブレーン

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