どこの家庭裁判所に申し立てる?

相続が発生した後、相続人らで話し合いをしても協議がまとまらない場合には、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることになります。

そして、その際、どこの家庭裁判所に申し立てをするかという点(これを管轄、といいます)が問題になります。

相続人みなさんが近いところにお住まいであれば良いのですが、相続人がバラバラな都道府県に点在している、ということはよくあることです。

 

申し立てを行う家庭裁判所は、相手方の住所地か、当事者が合意した場所になります。

そして、遺産分割調停を申し立てる際は、多くのケースは協議ではまとまらず、相続人間でもめているケースですので、後者のようにどこの裁判所にするかの合意が成立するケースは少ないと思われます。

となると、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に、申し立てをする必要があります。

 

ここで、相手方が数名いる場合で(つまり、相続人が3人以上の場合ですね)、相手方の住所地を管轄する裁判所が異なる場合には、基本的には、申立人のほうで、どちらの家庭裁判所に申し立てるかを決めることができます。

そして、その際に、申立人にとって都合の良い裁判所を管轄として申し立てを行うべきということになります。

遺産分割調停は、長期化することもあり、その場合、毎月のように遠方の家庭裁判所に出席するのも、費用や時間を考えると難しいことが多いです(弁護士に依頼すれば、その弁護士のみ参加するということも原則可能ですが、当然弁護士の日当や実費がかかってしまいます)。

現在は、法律上は電話会議システムが利用でき、遠方でやむを得ない場合には、電話で調停に参加することもできますが、実際には、電話会議システムだと実際に調停員と顔を合わせて話すことがない分自分の思いや主張がうまく伝わらないこともありますし、家庭裁判所によってはできる限り直接来てもらうことを要求することもあり、確実に利用できるとは言えないのが実態です。

そのため、どこに申し立てをするかという点は非常に重要であり、その際には、自分にとって都合の良い相手方の住所地を利用する、ということが大事になってきます。

その他にも、管轄については、いろいろとテクニックがありますので、弁護士に依頼をしたうえで調停を申し立てることは無駄な出張等を防ぐ意味でも、重要だと思われます。

もし遺産分割でお困りの場合には、調停を起こされる前に、一度弁護士に相談に行かれることをお勧めいたします。


この記事の著者

塚谷翔

弁護士

塚谷翔

相続は、親族間の問題であるからこそ根深い対立を招きがちです。早い段階で専門家に依頼することが重要です。迷ったら是非一度相談してください。私は、サッカーと映画鑑賞をこよなく愛しており、映画の評論をしちゃうような弁護士を目指しています。

札幌 税理士法人ノースブレーン

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