遺留分減殺請求権について①

今回は、相続発生時によく問題になる、遺留分減殺請求権について述べたいと思います。

すでに、本コラムに取り上げられていたかもしれませんが、重要な権利ですので、ぜひご一読ください。

遺留分というのは、少し理解が難しい概念です。

具体例で言いますと、Aさんの父親が亡くなり、相続人となるのが自分と弟であるBさんであったとします(母親はすでにいません)。

その場合に、父親が生前、遺言書を作成しており、「全財産をBに相続させる」という内容だったとすると、遺留分という権利がなければ、Aは本来父親の遺産の2分の1を相続できたはずなのに、何ももらえないことになってしまいます。

それはちょっと可哀そうなので、遺留分という、最低限の権利は保護してあげましょうというのが、遺留分の制度になります。

この場合、Aさんには、父親の遺産について4分の1の遺留分を有していることになり(これは法律で割合が定められています)、Bは100パーセント父親の遺産をもらったわけですから、そのAさんの4分の1の遺留分を侵害していることになります。

そこで、Aさんが、侵害者であるBさんに、『遺留分減殺請求』と呼ばれる請求権を行使することになります。

ちなみに、遺留分が認められているのは、配偶者、子、直系尊属(親)ですので、兄弟姉妹には遺留分が認められておりません。したがって、長男が死んだ場合に、長男が「すべての財産を三男に相続させる」という遺言書を残していたとしても、次男は、「自分の遺留分が侵害されているので、遺留分減殺請求をする!」とは言えないことになります。

この点は、勘違いをされている方が多くいますので、注意してください。

次回以降、具体的な遺留分の考え方について、もう少し突っ込んでいこうと思います。


この記事の著者

塚谷翔

弁護士

塚谷翔

相続は、親族間の問題であるからこそ根深い対立を招きがちです。早い段階で専門家に依頼することが重要です。迷ったら是非一度相談してください。私は、サッカーと映画鑑賞をこよなく愛しており、映画の評論をしちゃうような弁護士を目指しています。

札幌 税理士法人ノースブレーン

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