遺留分減殺請求権について②

前回、遺留分減殺請求権について①として、遺留分とは何か?という話をしたので、今回はその続きになります。

この権利は、知らないと大きな損をする権利となります。

すなわち、もし自身が遺留分権利者であるとしても、そのことを教えてくれるような制度もありませんし、遺留分を侵害している方が、遺留分権利者に教えなければならない義務もありません。

したがって、本来自分には遺留分減殺請求権があったとしても、そのことを知らず、権利行使をしないと、権利が消滅してしまうことになります。

遺留分減殺請求権は、「相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅」します。「相続開始の時から10年を経過したときも、同様」です。

特に遺言書がなくて、相続人間で遺産分割協議をするような通常の相続手続きの場合、遺産分割協議をすること自体には、特に期間制限がないため、相続全般について、期間制限がないものと悠長に考えている方もいらっしゃいますが、この『遺留分減殺請求権の行使』については、非常に短い期間制限がありますので、注意をしていただきたい部分です。

法律で定められた期間制限は、非常に厳格に運用されますので、例えば「すでに1年以上経ってしまっているが、一般人だし法律を知らなかったのだから、まあ何とかなるだろう」というように甘く考えていると、一蹴されてしまう可能性もありますので、迅速に動くことは必須条件となります。

重要なことは、まず自身が遺留分減殺請求権者であることを認識することです(これは前回①で説明した通り、配偶者、子、直系尊属(親)です)。

わからなければ、専門家に聞きましょう。

そのうえで、相続の開始したことを知ってから、できるだけ速やかに、遺留分減殺請求権を行使すべき相手方に対して、遺留分減殺請求権を行使することです。

次回は、この行使方法、行使の相手方について、説明いたします。


この記事の著者

塚谷翔

弁護士

塚谷翔

相続は、親族間の問題であるからこそ根深い対立を招きがちです。早い段階で専門家に依頼することが重要です。迷ったら是非一度相談してください。私は、サッカーと映画鑑賞をこよなく愛しており、映画の評論をしちゃうような弁護士を目指しています。

札幌 税理士法人ノースブレーン

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